ドールチークで憧れの美人顔に

「ドールチーク」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。直訳すると人形の頬という意味ですね。
これはヒアルロン酸注射などを用いて頬骨前面の部分をボリュームアップさせ、人形の頬みたいに頬をふっくらさせ可愛らしく若々しい印象にする施術のことを言います。頬骨部分のボリュームが増えると、両頬と顎先を結んだ形がハート型に見えることからクリニックによっては「ハートチーク」という名称で呼んでいる所もあります。今回は「ドールチーク」について詳しく解説していきます。

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[監修者] ネビュラクリニック 統括院長／代表

白岩 拓巳

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経歴

2016年　千葉大学医学部医学科　卒業
2016年　横浜労災病院
2017年　平戸市民病院
2018年　千葉大学医学部附属病院
2019年　千葉労災病院
2020年　大手美容外科クリニック 新宿本院
2020年　大手美容外科クリニック 福岡院　副院長
2021年　大手美容外科クリニック 広島院　院長
2021年　大手美容外科クリニック 銀座院　院長
2022年　ネビュラクリニック　院長

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ドールチークとは？効果と施術方法

ドールチークの施術による効果とその施術方法についてお伝えします。

ドールチークの効果と特徴

ドールチークは頬骨前面にヒアルロン酸注射などを用いてボリュームを持たせる施術です。元々、我々日本人を始めとしたモンゴロイドは頬骨前壁が平坦で、頬骨隆起が突出しているため、骨格的に平たい顔をしています。加えて、頬の前面にあるメーラーファットパッドと呼ばれる脂肪が加齢の影響で下垂していきます。それによって頬前面のボリュームは低下し、ゴルゴラインは深く陥凹し、目元の眼窩脂肪の支えもなくなるためクマは凹み、下垂した脂肪によってほうれい線やマリオネットラインは深くなります。そうなると面長で、老けた印象のお顔になります。このメーラーファットの下垂によるほうれい線やマリオネットラインを改善するには、下垂したメーラーファットを本来の位置に戻す、つまり糸リフトの施術が最適です。しかし、メーラーファットのボリューム低下は糸リフトでいくら引き上げても改善しません。そのボリュームを補う施術がドールチークになります。それによって、頬に立体感が出てふっくらとした若々しい印象のお顔にすることができます。フェイスラインも相対的に引き締まって見えるため、小顔効果も期待できます。

施術方法の種類と特徴

施術方法は大きく分けて３つあります。ヒアルロン酸注入、脂肪注入、プロテーゼ挿入術です。
それぞれの特徴を詳しく解説します。

ヒアルロン酸注入

1つ目はヒアルロン酸注入によるドールチーク形成です。メリットとしては施術時間が短い、ダウンタイムが短い、施術費用が安いなどがあります。最も気軽にでき、心理的ハードルが低い施術になります。
デメリットは、ヒアルロン酸は時間とともに吸収されてなくなってしまうため、定期的なメンテナンスが必要な所です。ヒアルロン酸が支持靭帯を補助するように頬骨骨膜上に注入していくのですが、神経や血管を損傷せずに適切な位置に注入するには技術が必要になります。そのため、医師の技量によって仕上がりに差が出てしまうのもデメリットと言えるかもしれません。

脂肪注入

2つ目は脂肪注入です。こちらのメリットは注入した脂肪が定着すると、メンテナンスが不要という所です。自己組織のためアレルギーの心配がないのもメリットです。一方デメリットとしては、どのくらい定着するかの予測が困難なため仕上がりに差があるのと、場合によっては複数回施術を受ける必要があることが挙げられます。また、お腹や太ももから脂肪を採取する必要がある、ダウンタイムが長いというのもデメリットと言えるでしょう。

プロテーゼ挿入術

3つ目はプロテーゼ挿入術です。こちらはシリコンのプロテーゼを頬骨上に入れることで頬にボリュームを持たせる手術になります。プロテーゼの大きさによってアプローチ方法が異なり、小さいサイズのものは下まぶたの裏側を切開して挿入します。大きいサイズのものは下まつげのすぐ下の皮膚を切開し、そこから挿入していきます。下まつ毛のすぐ下の皮膚を切開する場合は下まぶたのたるみによるクマの治療も同時にすることが可能です。メリットは半永久的に効果が得られる、ボリュームの調整ができるため、仕上がりの予想がしやすい点が挙げられます。デメリットはダウンタイムが大きいという点と大きいサイズのプロテーゼを挿入する場合は皮膚表面に傷が付くという点が挙げられます。費用もやや高額になる傾向にあります。

ドールチークに適した方とは

ドールチークに適した方はどんな方でしょうか。その特徴をお伝えします。

こんな悩みがある方におすすめ

ドールチークに適した方は、頬に丸さが欲しい方、可愛い印象にしたい方、頬のコケが気になる方、ふっくらとした印象にしたい方、メリハリのある立体感が欲しい方、頬骨の目立ちが気になる方などが挙げられます。

施術前の注意点

ドールチークの施術方法は複数あるため、それぞれの方法のメリット・デメリットをしっかりと把握しておく必要があります。どの施術方法が自分に適しているかを医師と相談し、納得した上で施術を受けるようにしましょう。

ドールチークの施術の流れ

ドールチークの施術の流れについて説明していきます。ここではプロテーゼ挿入術を例に取り説明していきます。

カウンセリングと画像シミュレーション

患者様の要望が自分の顔に合っているかどうかをより正確に確認するために3Dシミュレーションで施術後の状態を体感していただきます。患者様がどんなことを求めているかをしっかりとヒアリングし、医師と患者様の考えのギャップをなくすことが良い結果を生むためには必要です。

麻酔方法の選択

笑気麻酔、静脈麻酔を行うかどうかの選択を行い、必要に応じて眼窩下神経ブロック麻酔も行います。

施術の実際

局所麻酔の後、下のまぶたの裏側あるいは下まつげのすぐ下を切開します。プロテーゼは頬骨の骨膜上に挿入するため、骨膜上を剥離していきます。頬骨前面に眼窩下孔という神経が通っている穴があるため、そこを避けてプロテーゼを挿入します。最後に切開した部分を縫合し終了します。まぶたの裏側を切開した場合は縫合は不要です。

術後の経過とケア

術後の経過をケアの方法をお伝えします。

ダウンタイムの目安

ダウンタイムの目安は施術方法によって異なります、ヒアルロン酸注入であれば、ダウンタイムはほぼありません。ヒアルロン酸製剤に含まれる局所麻酔薬により少し浮腫む程度で、内出血もないかあっても2-3日で消える程度です。脂肪注入では筋肉痛のような痛みが2-3日続きます。内出血は注入部位とその下方に出るのが一般的です。1-2週間程で消えることがほとんどです。術後の腫れは2-3日後がピークで、1-2週間程で引いてきます。プロテーゼ挿入ではこちらも痛みが2-3日程、内出血は1-2週間程、腫れも2-3日後がピークで、1-2週間程で引いてくるのが一般的です。浮腫みは3か月程続き、完成系は4か月後になります。

腫れと内出血

腫れはヒアルロン酸注入ではほぼなく、脂肪注入とプロテーゼ挿入では2-3日後がピークで、1-2週間で引いてきます。内出血はヒアルロン酸注入ではほぼないかあっても2-3日で消える程度で、脂肪注入とプロテーゼ挿入では1-2週間程で引いてきます。

日常生活の制限

ヒアルロン酸注入では特に日常生活における制限はございません。1週間程度でヒアルロン酸が馴染んでくるため、その間は注入部位をマッサージしたり強く擦ったりすることは避けるようにしてください。
脂肪注入とプロテーゼ挿入では施術後1-2週間は安静にしておくことが望ましいです。激しい運動、長湯、サウナ、飲酒などの血行が良くなるような行為は腫れが増悪する可能性があるため避けるようにしてください。また、喫煙は血行が悪化し傷の治りが悪くなったり、細菌感染を引き起こしやすくなったりするため術前2週間〜術後最低1か月は禁煙するようにしてください。

長期的な経過と注意点

ヒアルロン酸注入は製剤にもよりますが、数か月〜数年で溶けてなくなってしまうためボリュームが減ってきたなと感じたら追加する必要があります。脂肪注入は一度定着すると、ボリュームが減ることは基本的にはないので追加の施術が不要です。プロテーゼもボリュームが減ることは基本的にはありませんが、長い期間が経過するとプロテーゼが裏側から皮膚を押すことと皮膚の加齢に伴う変化により皮膚が薄くなってきます。これにより徐々にプロテーゼの形がはっきりしてくる場合があります。

起こりうるトラブルと対処法

各施術方法において起こりうるトラブルと対処法を説明いたします。

ヒアルロン酸注入のリスク

ヒアルロン酸注入において最も回避したい合併症は血行障害です。注入したヒアルロン酸が主に細い動脈に詰まることによって血行障害が起こることがあります。人の体は動脈によって組織に血液が運ばれ、静脈やリンパ管を通って血液が戻ってきます。血液の供給経路である動脈が詰まってしまうとそこより先の組織に血液が行き届かなくなり血行不全の状態となります。血行不全となった組織には様々な障害が起こります。軽度の場合は皮膚表面の皮むけ程度で済むこともありますが、重症の場合は組織の壊死が起こる可能性があります。この場合はヒアルロニダーゼというヒアルロン酸を溶かす薬剤を注入するなどの対応が必要となります。

プロテーゼ挿入術のリスク

プロテーゼ挿入にも様々なリスクがあります。感染、異物反応、血腫形成、感覚障害、痛み・異物感、プロテーゼのずれ・左右差などです。プロテーゼは本来人体にない組織であるため、感染や異物反応が起こることがあります。手術部位の痛み、熱感、腫れが引かない場合は感染や異物反応の可能性があるため、抗菌薬の投与をおこなったり、プロテーゼを抜去したりする必要があります。術後に出血して、血腫と呼ばれる血の塊ができることがあります。紫色に腫れ上がった状態が続く場合は血腫を形成している可能性があり、血腫を放っておくとそこから感染するリスクがあるため、血腫を取り除く手術が必要になります。手術の際に、知覚神経を傷つけるリスクもあります。その場合、目の下〜上口唇の知覚麻痺、痺れが起こりえます。基本的には自然回復しますが、完全に元通りにならない場合もあります。術後に痛みや異物感が出ることもあります。こちらは自然に馴染んできますが、気になる場合は抜去するしかありません。頬骨の傾斜や頬の筋肉の動きによって、プロテーゼが安定する前にずれてしまうことがあります。その場合はプロテーゼの抜去、位置の調整、入れ替えなどを行う必要があります。

医師による適切なフォローアップ

脂肪注入やプロテーゼ挿入術は長期的に経過を追う必要があり、何か症状があった際には適切な処置を施す必要があります。術後のフォローアップ体制が充実したクリニックを選ぶことが重要です。

ドールチークの費用

ドールチークの費用についてお伝えします。

施術方法別の料金目安

施術料金の相場はヒアルロン酸だと3〜8万円程度、脂肪注入だと40〜50万円程度、プロテーゼ挿入術も40〜50万円程度です。

保険適用外の自由診療

これらはいずれも保険適用外の自由診療であるため、クリニック毎に費用が異なります。同じクリニックでも施術を行うDrによって費用が異なってくる場合もありますので、必ず事前に確認するようにしましょう。

ドールチークの症例写真

Before

After

ドールチークの症例写真です。このかたはヒアルロン酸によるドールチークを行いました。
Beforeと比較し、Afterは頬に立体感が出て若々しく可愛らしいお顔立ちになっていますね。

ドールチークについてのよくある質問

ドールチークについてよくある質問にお答えしていきます。

効果の持続期間は？

持続期間は施術方法によって異なります。ヒアルロン酸注入は数か月から数年、脂肪注入とプロテーゼ挿入術は半永久的に効果が持続します。

痛みはどの程度？

ヒアルロン酸は注射の際のちくっとした痛みがあります。脂肪注入とプロテーゼ挿入は局所麻酔のみでは痛みが強いので、神経をブロックする麻酔や静脈麻酔などを併用するのが望ましいです。

自然な仕上がりになる？

いずれも自然な仕上がりにはなりますが、プロテーゼ挿入術は長期間経過し、加齢により皮膚が薄くなると、プロテーゼの輪郭がわかるようになりやや不自然な印象になるリスクがあります。

他の施術との併用は可能？

例えばヒアルロン酸注入だと糸リフトの施術と組み合わせて、メーラーファットにボリュームを加えるだけでなく、下垂した位置から本来の位置に引き上げることでより頬に立体感を出すことができます。脂肪注入も糸リフトとの併用は可能です。プロテーゼ挿入術は単体で行うことが一般的です。

まとめ

ここまでドールチークについて説明してきましたがいかがだったでしょうか。ドールチークは施術方法によってダウンタイムや効果の持続期間が異なるため、自分に合った施術を選ぶ必要があります。また、医師の技量によって仕上がりに差がつく施術のため、医師選び、クリニック選びが重要になってきます。ネビュラクリニックでは経験豊富な医師が丁寧に診察を行い、しっかりと適応を見極めた上で施術を行なっております。のっぺりとした印象の顔が気になる、可愛らしい丸顔になりたい、ドールチークの適応があるか知りたいと言った方はまずは気軽にカウンセリングにお越しください。