ハイフと脂肪溶解注射の違いと選び方
「小顔になりたい」というお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。小顔輪郭形成の施術は医療ハイフ、脂肪溶解注射、ボトックスと言った気軽にできるものから、脂肪吸引、糸リフト、骨切りなどの外科的処置まで現在様々なアプローチ法があります。中でも今回は医療ハイフと脂肪溶解注射について解説していきたいと思います。
白岩 拓巳
経歴
2016年 千葉大学医学部医学科 卒業
2016年 横浜労災病院
2017年 平戸市民病院
2018年 千葉大学医学部附属病院
2019年 千葉労災病院
2020年 大手美容外科クリニック 新宿本院
2020年 大手美容外科クリニック 福岡院 副院長
2021年 大手美容外科クリニック 広島院 院長
2021年 大手美容外科クリニック 銀座院 院長
2022年 ネビュラクリニック 院長
[ CONTENTS ]
ハイフとは
ハイフとは「High Intensity Focused Ultrasound」の頭文字を取ってHIFU(ハイフ)と呼ばれます。
超音波でたるみを引き締める
「High Intensity Focused Ultrasound」(HIFU)は直訳すると、高密度焦点式超音波という意味です。高密度の超音波を皮膚や皮下組織の特定の層にのみ照射することで、皮膚の表面を傷つけることなく強い熱エネルギーを与えることが可能です。よく虫眼鏡を使って光を集めるイメージに例えられます。この熱エネルギーによってダメージを受けた組織は、創傷治癒の過程でコラーゲンやエラスチンなどの生成が促進されます。これによって肌の引き締めやリフトアップを行うことができます。
1度の施術で広範囲にアプローチ
ハイフは顔全体、首、二の腕やお腹など幅広い部位に照射することが可能です。例えば顎下や頬などの部位であれば10~15分程度で施術は終わってしまいます。もちろん、複数箇所を同時に施術することも可能です。気になる部位が多い方にとっては短時間で広範囲にアプローチできるハイフは適していると言えます。
少ない回数で効果を実感しやすい
少ない回数で効果を実感しやすいのもハイフの魅力です。医療ハイフの肌の引き締めやリフトアップ効果は通常直後から実感でき、真皮層の引き締めや脂肪溶解については1か月程で効果を実感できます。より深部の皮下組織やSMAS筋膜の深い層へのアプローチは半年〜1年の持続効果が期待できます。そのため、施術間隔の目安は3~6か月で良いと言われております。
トランスデューサーの使い分けによる3層の治療
多くの機種が複数のトランスデューサーを搭載しており、焦点距離の調整が可能となっています。例えば、ウルトラフォーマーMPTでは深度が2mm、3mm、4.5mmのカートリッジがありそれぞれ真皮層、脂肪層、SMAS層の3層に対応しています。真皮層へのアプローチでは皮膚の引き締めやハリのupが、脂肪層へのアプローチでは脂肪のボリュームダウンによる小顔効果が、SMAS層へのアプローチでは筋肉の引き締めとリフトアップ効果が期待できます。
たるみ治療機器としてFDA承認を取得
ハイフ機器にはウルセラ、ダブロ、ウルトラセル、ウルトラフォーマー、ウルチェ、コントレックスなど複数の機種がありますが、ウルセラは唯一リフトアップ効果についてFDAの認可を受けています。FDA(Food and Drug Administration;アメリカ食品医薬品局)は、アメリカの厚生労働省のようなもので医療機器や医薬品などの安全性や効果を評価している機関です。FDAの認可はリフトアップについて一定の効果と安全性が保証されていることを表します。
脂肪溶解注射とは
脂肪溶解注射とは天然ハーブから抽出した製剤を主成分としたBNLSneo®︎やFDA(アメリカ食品医薬品局)に脂肪溶解の効果が認められたデオキシコール酸が主成分であるカベリン®︎、BNLSneo®︎にデオキシコール酸や脂肪の代謝を促進するL-カルニチン酸やむくみ解消に効果的なアーティチョークエキスなどの有効成分が配合されたBNLSアルティメット®︎など様々な製剤があります。
脂肪細胞を溶かして体外に排出
脂肪溶解注射を皮下脂肪に直接注射することで、薬液の浸透した部分の脂肪細胞が破壊され溶解します。溶け出した脂肪は回収され、体外に排出されます。ダイエットでは脂肪細胞の数は変わらず、脂肪細胞の大きさが小さくなっているだけなので、リバウンドする可能性がありますが、脂肪溶解注射では脂肪細胞の数そのものを減らしているためリバウンドの可能性は低いです。
部分痩せに効果的
例えばダイエットでお顔の脂肪を落とすのは結構大変です。見た目で変化が出るくらい脂肪を減らすには体重もかなり落とす必要がありますし、時間と労力を要します。脂肪溶解注射では気になる部分にピンポイントでアプローチできるため、部分痩せに効果的と言えるでしょう。
ハイフと脂肪溶解注射の違い
ハイフと脂肪溶解注射の違いについて説明します。
作用メカニズムの違い
ハイフは皮膚の表面からアプローチしたい層に対して超音波の熱エネルギーを加えるものです。脂肪層にアプローチし脂肪をボリュームダウンさせ小顔にしたり、SMAS筋膜にアプローチしリフトアップしたりすることが可能です。
脂肪溶解注射は脂肪層に直接注入し、薬液の浸透した部分の脂肪細胞を溶解させます。それにより、脂肪のボリュームダウンによる小顔効果が期待できます。
効果の持続性の違い
ハイフによる肌の引き締めやリフトアップ効果は通常直後から実感でき、真皮層の引き締めや脂肪溶解については1か月程で効果を実感できます。より深部の皮下組織やSMAS筋膜の深い層へのアプローチは半年〜1年の持続効果が期待できます。
脂肪溶解注射は脂肪細胞そのものを減らす施術なので、効果は半永久的に持続すると考えられています。
ダウンタイムの違い
ハイフのダウンタイムはほぼありませんが、1週間程見ておくと安心です。赤みや腫れ、患部の火照り感、筋肉痛のような痛みが人によっては出る場合がありますが、通常1週間程度で治ってきます。
稀ですが火傷や神経損傷の症状が出た場合は症状が治まるまでにもう少し時間がかかります。
脂肪溶解注射もダウンタイムはほぼありません。注射後は注入量によって注射部位が浮腫んだような感じにはなりますが、数日で吸収されてなくなってきます。注射なので、内出血が出る可能性もあります。内出血の程度にもよりますが、小さなものでは数日、広範囲に出ると3週間程消えるまでは時間を要します。
ハイフは治療後からメイク可能
ハイフのメリットとして表面に傷がつかないことが挙げられます。そのため、施術直後からメイクが可能です。これは注射による施術や外科的施術にはないメリットになります。
脂肪溶解注射は内出血のリスクあり
脂肪溶解注射は注射による施術のため、ボトックス注射やヒアルロン酸注射と同様、内出血のリスクがあります。内出血の程度にもよりますが、小さなものでは数日、広範囲に出ると3週間程消えるまでは時間を要します。なるべく刺す回数を少なくするために、カニューレと呼ばれる細い管を用いた注入方法もあります。ご希望の方は診察の際に医師にご相談ください。
顔痩せするならハイフと脂肪溶解注射どちらを選ぶべき?
顔痩せにはハイフと脂肪溶解注射のどちらを選ぶべきかを解説していきます。
ハイフがおすすめの方
ハイフがおすすめの方はズバリ皮膚のたるみやしわがある方です。ハイフはリニアハイフというモードで脂肪層にアプローチし、顔痩せや小顔効果が期待できますが、それに加えて真皮層にアプローチし皮膚を引き締めしわを浅くしたり、SMAS筋膜にアプローチしたるみをリフトアップしたりできます。脂肪のボリュームダウンだけでなく様々なアプローチができるのがハイフのメリットです。また、注射の痛みが苦手な方にもハイフは適していると言えます。
脂肪溶解注射がおすすめの方
脂肪溶解注射がおすすめの方は脂肪のボリュームが多く、部分痩せしたい方です。ダイエットで顔痩せするのは労力がかかるため、顔の脂肪のみにピンポイントでアプローチできる脂肪溶解注射が良いでしょう。ダイエットと違い、半永久的に効果が得られるのもおすすめできる点です。ハイフは一度施術を受けると3か月程は期間を空ける必要がありますが、脂肪溶解注射では2週間程空ければまた施術できるので、回数を重ねることができるのも良い点です。
両方の施術を組み合わせるのもおすすめ
両方の施術を組み合わせるのもおすすめです。皮膚にシワやたるみがあり、かつ脂肪のボリュームがある人は両方行うのが良いでしょう。ハイフで皮膚の引き締め、たるみのリフトアップを行い、脂肪に対してはリニアモードのハイフと脂肪溶解注射でボリュームダウンしていくことができます。これら2つは同日に施術できるため、組み合わせるとより効果的です。
脂肪溶解注射後にハイフでたるみを引き締める
脂肪のボリュームが多すぎる方は、皮膚〜皮下組織〜SMAS筋膜の厚さが分厚すぎて、ハイフのSMAS筋膜へのアプローチが難しい場合があります。脂肪の重さが原因で皮膚がどんどん弛んでしまうため、まずは脂肪溶解注射で脂肪のボリュームを減らしましょう。ある程度ボリュームが減ったら、SMAS層にハイフを照射したるみをリフトアップしていくと良いでしょう。
ハイフと脂肪溶解注射を受けるならどこがおすすめ?
ハイフや脂肪溶解注射はどこで受けても同じでしょうか。もちろん違います。実はクリニック選びがとても重要です。ここではクリニックを選ぶ際のポイントをお伝えします。
非効率・不確実な施術は行わないクリニック
クリニックによっては非効率で医学的根拠に乏しい施術を勧めているクリニックもあります。当院では患者様の満足度を一番に考えており、最適な治療と効果の実感に全力を注いでおります。
毎日の生活を邪魔しない施術プラン
日々の生活に支障のないように、当院は平日・土日関係なく営業しております(休診日は不定休、SNSに記載あり)。完全予約制なので、効率よく都合の良いタイミングで施術をご案内可能となっております。
しつこい営業・勧誘はしないクリニック
当院では患者様のお悩みをしっかりとカウンセリングした上で最適な施術プランを提案させていただいております。一人一人の患者様に満足いただけるよう時間は充分に確保しておりますが、クリニックを出たい時間が迫っている方などはスムーズにご案内できるようにしております。不要な営業・勧誘は一切行っておりませんのでご安心頂ければと思います。
ハイフと脂肪溶解注射を受けるならネビュラクリニックへ
ここまで医療ハイフと脂肪溶解注射の違いとクリニックを選ぶ際のポイントを解説しましたがいかがだったでしょうか。ハイフは解剖学に基づいて焦点距離を調整する必要があるため、医療機関でトレーニングを受けた医師や看護師の施術を受けるのが理想です。ネビュラクリニックではハイフ機器の仕入れ先の医療機器業者と連携し、定期的に施術に関するフィードバックを受けています。脂肪溶解注射も適切な層に適切な量を注入する必要があり、医師の技量に左右されます。当院では症例数も多く、経験豊富な医師、看護師のみが施術を行っているため、安心して施術を受けていただくことができます。ハイフや脂肪溶解注射が気になっている方は是非一度ネビュラクリニックにご相談ください。
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岩切琢磨
Takuma Iwakiri
経歴
2016年 熊本大学医学部医学科 卒業
2016年 医療法人財団 荻窪病院
2018年 昭和大学病院 皮膚科学講座
2019年 昭和大学江東豊洲病院 皮膚科
2024年 ネビュラクリニック 東京錦糸町院 院長
所属学会・資格
日本皮膚科学会
日本美容皮膚科学会 正会員
日本美容外科学会(JSAS) 正会員
日本抗加齢医学会 正会員
日本専門医機構認定 皮膚科専門医
ボトックスビスタ® 認定資格医
ジュビダームビスタ® 認定資格医
ジュビダームビスタ®バイクロス 認定資格医
術集会演題発表歴
1. | 岩切琢磨、井藤遥、小野蘭、猿田祐輔、渡辺秀晃、末木博彦(昭和大)、山下太郎、安東由喜夫(熊本大神経内科):結節性皮膚アミロイドーシスの1例.日本皮膚科学会第879回東京地方会(2018.6) |
2. | 岩切琢磨、田代康哉、張田修平、岩井信策、渡辺秀晃、末木博彦:好酸球性環状紅斑の1例. 第82回日本皮膚科学会東京支部学術大会(2018.12) |
3. | 岩切琢磨、新屋光一朗、北見由季、渡辺秀晃、末木博彦:手指に限局したWells症候群の1例. 日本皮膚科学会第883回東京地方会(2019.2) |
4. | 岩切琢磨、石橋智、山内輝夫、永田茂樹:萎縮性皮膚線維腫の1例.第84回日本皮膚科学会東京支部学術大会(2020.11) |
5. | 岩切琢磨、山内輝夫、須永知里、永田茂樹:潰瘍性大腸炎の診断に至った下腿の壊疽性膿皮症の1例.日本皮膚科学会第898回東京地方会(2021.10) |
6. | 岩切琢磨、山内輝夫、須永知里、永田茂樹:粉瘤嚢腫壁より生じたと考えられた基底細胞癌の1例.日本皮膚科学会第900回東京地方会(2022.2) |
7. | 岩切琢磨、山内輝夫、須永知里、永田茂樹:先天性三角形脱毛症の1例.日本皮膚科学会第901回東京地方会(2022.5) |
8. | 岩切琢磨、山内輝夫、須永知里、永田茂樹:Gorlin症候群の1例.日本皮膚科学会第902回東京地方会(2022.7) |
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