豊胸シリコンバッグの破損を放置するとどうなる?エコー検査と抜去・入れ替え
昔入れた豊胸シリコンバッグが劣化したり、最近になって胸の形が変わったり、硬さや違和感を感じたりして、「もしかしてバッグが破損しているのでは?」と不安になっていませんか。
シリコンバッグは永久に使用できるものではなく、時間の経過とともに破損する可能性があります。また、シリコンバッグの破損は、症状がほとんどない「サイレント・ラプチャー」と呼ばれる状態で起こることもあります。
では、破損したシリコンバッグをそのまま放置するとどうなるのでしょうか。
この記事では、シリコンバッグが破損したときに現れる可能性のあるサイン、放置によるリスク、エコー・MRIによる検査、抜去や脂肪豊胸への入れ替えについて、ネビュラクリニック新宿院院長・山本 紘子医師の監修のもと詳しく解説します。
他院で入れたバッグの状態が心配な方へ:ネビュラクリニックの他院修正・セカンドオピニオン外来でもご相談いただけます。
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1. 豊胸シリコンバッグの寿命と破損のサイン

一般的なシリコンバッグの寿命は「10〜15年程度」が一つの目安
シリコンバッグには「○年経過したら必ず交換しなければならない」という一律の寿命があるわけではありません。
ただ、シリコンバッグは永久的に使用できる医療機器ではなく、留置期間が長くなるほど破損などの合併症が起こる可能性が高くなります。FDA(米国食品医薬品局)も、乳房インプラントは「生涯使用を保証されたものではない」と説明しています。
そのため、10年以上前に豊胸を受けた方や、長期間検査を受けていない方は、症状がなくても一度現在の状態を確認しておくことが大切です。「10〜15年経ったら必ず破損している」という意味ではありませんが、長期間使用している場合には、破損の可能性も含めて検査を検討するとよいでしょう。
胸の形が変わった、急に柔らかくなった・硬くなった
シリコンバッグが破損すると、片側の胸がしぼんだように見えたり、左右差が出たり、バッグの形が変化したりすることがあります。
一方で、胸が硬くなる原因は破損だけではありません。バッグの周囲にできる被膜(カプセル)が硬く縮む「カプセル拘縮」によって、胸が硬くなったり、形が変わったりすることもあります。
つまり、以前より胸の形がいびつになった、左右差が急に目立つようになった、胸が硬くなった、バッグの輪郭が以前より分かるようになった、胸のサイズや形が変化した、といった変化があった場合は、破損やカプセル拘縮などを鑑別する必要があります。
脇やリンパ節の腫れ、痛みを感じる
シリコンバッグが破損すると、漏れ出したシリコンがバッグ周囲だけでなく、周囲組織やリンパ節へ移行することがあります。
その場合、胸や脇にしこりを感じたり、リンパ節が腫れたりするケースがあります。また、痛み、圧痛、腫れ、違和感などがみられることもあります。
ただ、これらの症状があれば必ず破損しているというわけではありません。カプセル拘縮など、別の原因でも同様の症状が出ることがあります。
2. 破損したシリコンバッグを放置するリスク

漏れ出したシリコンによって炎症やシリコノーマが起こることがある
シリコンバッグが破損した場合、バッグの内容物であるシリコンゲルが周囲へ漏れ出す可能性があります。
破損したシリコンがバッグを包む被膜の中にとどまる状態を「被膜内破裂」、被膜の外側までシリコンが広がる状態を「被膜外破裂」と呼びます。さらに、シリコンが乳房周囲から離れた部位へ移動することもあります。
漏れ出したシリコンに対して身体が異物反応を起こすと、しこりや硬結を形成することがあります。これがシリコノーマ、つまりシリコンによる異物性肉芽腫です。シリコノーマが形成されると、単純にバッグだけを取り出せば済むとは限らず、周囲組織の状態を確認しながら治療する必要があります。
シリコンがリンパ節へ移行することもある
漏れ出したシリコンは、リンパの流れによって腋窩などのリンパ節へ移動することがあります。その結果、リンパ節の腫れやしこりとして発見される場合があります。
胸や脇に新しいしこりや腫れを感じた場合は、自己判断で様子を見るのではなく、乳腺・形成外科などの医療機関で検査を受けましょう。
放置すると手術内容が複雑になる場合がある
破損したバッグを長期間そのままにしていると、シリコンの漏出や周囲組織への異物反応、カプセル拘縮などが生じ、手術時に周囲組織との癒着が強くなっている場合があります。
その場合、単純にバッグを抜くだけではなく、漏れ出したシリコンの処理や被膜の処置などが必要になることがあります。
3. 破損が疑われる場合の第一歩

まずは超音波検査やMRI検査を
「バッグが破損しているかもしれない」と思ったら、まず必要なのは自己判断ではなく画像検査です。
乳房の超音波検査は身体への負担が比較的小さく、バッグの状態を確認するために利用されます。一方、MRIはシリコンゲル充填式インプラントの破損、特に症状がない「サイレント・ラプチャー」の検出に有用です。
無症状の患者では術後5〜6年から超音波またはMRIによる画像検査を開始し、その後2〜3年ごとに検査することが推奨されています。また、症状がある場合や超音波で判断がつかない場合にはMRIが推奨されています。実際の検査間隔や検査方法は、使用しているインプラントの種類や術後経過、症状などによって異なるため、担当医に相談してください。
無症状の「サイレント・ラプチャー」もある
シリコンバッグの破損で注意したいのが、症状がほとんどないサイレント・ラプチャーです。
見た目が変わらず、触診でも明らかな異常がないことがあるため、「何も症状がないから大丈夫」とは限りません。特に豊胸から長期間経過している方は、過去の手術記録やインプラントの種類を確認したうえで、一度検査を受けることをおすすめします。
他院で入れたシリコンバッグでお困りの方へ
ネビュラクリニックでは、他院で豊胸手術を受けた方の診察・セカンドオピニオン、抜去・入れ替えのご相談も承っています。
4. 安全な抜去手術と「バストのしぼみ」対策

被膜(カプセル)は状態に応じて処置する
破損が確認された場合、基本的には破損したインプラントの抜去を検討します。ただ、実際の手術では「バッグを抜けば終わり」とは限りません。
バッグを包んでいる被膜の状態、シリコンの漏出範囲、炎症の有無、周囲組織との癒着などを確認し、必要に応じて被膜の切除や癒着剥離などを行います。
重要なのは、すべてのケースで無理に被膜を全摘出することではありません。被膜を切除することで出血などの手術リスクが増える場合もあるため、患者様ごとの状態に応じた判断が必要です。
抜去と同時に脂肪豊胸へ入れ替えるメリット
「シリコンバッグを抜いたら、胸が大きくしぼんでしまうのではないか」と心配される方は少なくありません。実際、長期間バッグを入れていた場合、皮膚や乳腺などの組織が伸びているため、抜去後にバストのボリュームが低下したように見えることがあります。
そこで選択肢となるのが、バッグ抜去と同時に行う脂肪豊胸です。ご自身の太ももやお腹などから採取した脂肪を加工し、バストへ注入することで、バッグを使用せずにボリュームや形を整えることができます。
ただ、脂肪豊胸では一度に希望するすべてのサイズアップができるとは限らず、脂肪の採取量や注入可能量、皮膚の伸展、既存の組織状態などによって仕上がりは異なります。また、「脂肪が100%定着する」というものでもありません。必要に応じて複数回の治療を検討する場合もあります。
そのため、バッグ抜去後のバストの状態まで考慮して、抜去のみ、新しいバッグへの入れ替え、脂肪豊胸などから適切な方法を選択することが重要です。
5. ネビュラクリニックの豊胸バッグ抜去・入れ替え

プライバシーに配慮し、一人ひとりの状態を確認
シリコンバッグの破損や抜去を検討している患者様の中には、「以前の豊胸手術について相談するのが恥ずかしい」「再手術が怖い」という方もいらっしゃいます。
現在のバストの状態だけでなく、過去の豊胸手術の時期や使用したバッグ、これまでの経過などを丁寧に確認したうえで、必要な検査や治療方法をご提案します。
破損が疑われるからといって、必ずしもその場ですぐ手術を決める必要はありません。まずは現在の状態を把握し、「本当に破損しているのか」「抜去が必要なのか」「抜去後にどのような方法でバストを整えるのか」を整理することが大切です。
安全な抜去とコンデンスリッチ豊胸(CRF)という選択肢
バッグを抜去した後のバストを自然に整えたい場合、脂肪豊胸は一つの選択肢になります。脂肪を採取・加工してバストへ注入するコンデンスリッチ豊胸も選択肢としてご提案しています。
ただ、脂肪豊胸は患者様の脂肪量や皮膚の状態によって適応が異なります。また、脂肪の定着には個人差があるため、「必ず○カップアップする」「すべての脂肪が定着する」といった治療ではありません。
バッグを抜去した後にどの程度のボリュームを残したいのか、自然な形を重視するのか、再びシリコンバッグを使用するのかなど、ご希望に合わせて治療方法を検討します。バスト関連の施術についてはバスト・乳頭・乳輪・ヒップの施術一覧もご覧ください。
6. まとめ

豊胸シリコンバッグは永久的に使用できるものではなく、長期間留置するほど破損などの合併症が起こる可能性があります。
特に、胸の形やサイズが変わった、左右差が目立つようになった、胸が急に硬くなった・触感が変わった、胸や脇にしこりを感じる、痛みや腫れがある、豊胸から長期間経過している、という場合には、シリコンバッグの破損やカプセル拘縮などを確認するため、一度医療機関で検査を受けることをおすすめします。
また、シリコンバッグの破損は症状がない「サイレント・ラプチャー」の場合もあるため、症状がなくても定期的な画像検査が重要です。無症状の場合、術後5〜6年から超音波またはMRIによる検査を開始し、その後2〜3年ごとの検査が推奨されています。
破損が確認された場合でも、「バッグを抜いたら胸がなくなる」と決めつける必要はありません。抜去のみならず、新しいシリコンバッグへの入れ替えや、脂肪豊胸によるバストの再構築など、状態や希望に応じた選択肢があります。
「昔入れたバッグが今どうなっているのか分からない」「最近、胸の形が変わってきた」という方は、まず現在の状態を正確に確認するところから始めてみてください。
豊胸シリコンバッグの破損に関するよくある質問
Q. 症状がなくても検査は必要ですか?
A. はい。シリコンバッグの破損は症状がほとんどない「サイレント・ラプチャー」として起こることがあります。無症状でも術後5〜6年から超音波またはMRIによる画像検査を開始し、その後2〜3年ごとに検査することが推奨されています。長期間検査を受けていない方は一度状態を確認しておきましょう。
Q. エコーとMRI、どちらを受ければよいですか?
A. 乳房の超音波検査は身体への負担が小さく、バッグの状態確認に広く用いられます。MRIはシリコンゲル充填式インプラントの破損、特に無症状の破損の検出に有用で、症状がある場合や超音波で判断がつかない場合に推奨されます。使用しているバッグの種類や経過に応じて担当医に相談してください。
Q. バッグを抜いたら胸はしぼんでしまいますか?
A. 長期間バッグを入れていた場合、皮膚や乳腺が伸びているため、抜去後にボリュームが低下したように見えることがあります。抜去のみ、新しいバッグへの入れ替え、脂肪豊胸(コンデンスリッチ豊胸)への入れ替えなど、抜去後のバストの状態まで考慮して方法を選択します。
Q. 他院で入れたシリコンバッグの相談もできますか?
A. はい、ご相談いただけます。過去の豊胸手術の時期や使用したバッグ、これまでの経過を確認したうえで、必要な検査や治療方法をご提案します。プライバシーに配慮した診察を行っていますので、「相談するのが恥ずかしい」という方も安心してご来院ください。
豊胸バッグの検査・抜去のご相談はネビュラクリニックへ
ネビュラクリニックは全国8院で豊胸バッグの抜去・入れ替え、脂肪豊胸のカウンセリングを行っています。「昔入れたバッグの状態を知りたい」「他院で入れたバッグを抜きたい」という方も、まずはお気軽にご相談ください。カウンセリングは無料です(診療の流れはこちら)。
※豊胸バッグ抜去・脂肪豊胸は自由診療です。料金・リスク・副作用(腫れ・内出血・痛み・感染・左右差・傷跡・バストのボリューム低下・脂肪のしこりや定着率の個人差など)の詳細は施術ページをご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状については医師の診察を受けてください。
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山本紘子
Hiroko Yamamoto
経歴
近畿大学医学部卒業
兵庫県立尼崎総合医療センター
大阪赤十字病院
豊岡病院
大手美容外科 新宿本院
東京シンデレラ美容外科
所属学会・資格
日本美容外科学会 正会員
ジュビダームビスタ® 認定資格医
ジュビダームビスタ®バイクロス 認定資格医
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