眉下切開の傷跡がポッコリ膨らむ「ドッグイヤー」とは?原因と修正方法を解説
眉下切開(眉下リフト)は、上まぶたのたるみを改善し、自然な若返りを目指せる人気の美容外科手術です。二重のラインを大きく変えずに、重たいまぶたや加齢によるたるみを改善できることから、40〜60代を中心に幅広い年代の方に選ばれています。
しかし、術後の経過の中で、「傷の端だけがポコッと膨らんでいる」「目尻側だけ盛り上がっていて傷が目立つ」「犬の耳みたいな形になっている」「時間が経てば治ると言われたけど不安」といった悩みを抱える方も少なくありません。
このような状態は、美容外科では「ドッグイヤー(Dog Ear)」と呼ばれています。
ドッグイヤーは術後早期には比較的よく見られる変化ですが、時間とともに改善するものと、修正手術が必要になるものがあります。その違いを理解しておくことで、不必要な心配を減らし、適切なタイミングで治療を受けることができます。
この記事では、眉下切開で生じるドッグイヤーの原因、自然に改善するケースと修正が必要なケース、そして綺麗に治すための修正方法について、愛知春日井美容外科ネビュラクリニック院長・都築 諒医師の監修のもと、美容外科医の視点から詳しく解説します。
他院で受けた眉下切開の傷跡が気になる方へ:ネビュラクリニックの他院修正外来でもご相談いただけます。
[ CONTENTS ]
1. 眉下切開でできる「ドッグイヤー」とは?

切開・縫合した傷跡の端(両端)の皮膚が余って、ポッコリと盛り上がった状態
ドッグイヤーとは、切開した傷を縫い合わせた際に、傷の両端の皮膚が余って小さく盛り上がってしまった状態を指します。
眉下切開では眉毛に沿って皮膚を切除しますが、切除した部分を縫い合わせる際、中央部分は綺麗に閉じられても、両端では皮膚の余りが逃げ場を失い、小さな山のように膨らむことがあります。特に目尻側の皮膚に生じやすく、軽度であれば数ミリ程度ですが、強い場合には横から見ても分かるほど盛り上がることがあります。
これは感染や傷の異常ではなく、皮膚の立体構造によって起こる縫合の現象です。
犬の耳が垂れ下がっているように見えることからドッグイヤーと呼ばれる
名前の由来は、その見た目にあります。傷の端が三角形に盛り上がった様子が、垂れた犬の耳に似ていることから「Dog Ear(犬の耳)」と呼ばれています。
美容外科だけでなく、形成外科領域や皮膚科腫瘍など、皮膚を切除して縫合するあらゆる手術で起こり得る現象です。つまり、眉下切開だけに特有の合併症ではありません。
2. なぜドッグイヤーができてしまうのか?

ドッグイヤーにはいくつかの原因があります。
一度に多くの皮膚を切除しすぎたため、縫い合わせる際に皮膚の長さが合わなくなった
もっとも多い原因は、皮膚切除量と縫合後の長さのバランスが崩れてしまうことです。
眉下切開では、たるみをしっかり改善したい、若返り効果を強く出したいという理由で、皮膚を多く切除したくなるケースがあります。しかし切除量が多すぎると、縫い合わせたときに「余った皮膚」が端に集まり、盛り上がってしまいます。
これは特に、重度の眼瞼下垂、皮膚のたるみが強い方、初回から大きな変化を求める方で起こりやすい傾向があります。若年者の眉下切開は内部組織の重さを除去することが主な目的となりますが、50代以降の年代の方は皮膚のたるみを除去することが目的となります。そのために年代の高い方の方が、余分な皮膚を大きく切除する必要があるため、ドッグイヤーができやすい傾向があります。効果と傷の仕上がりのバランスを考えながら切除量を決定することが、適切なデザインを実現するのに重要です。
切開ラインの端の角度(デザイン)が急すぎた
ドッグイヤーは、切開デザインそのものによっても発生します。眉下切開では切開線の終わり方が非常に重要です。
例えば、端が鈍角になっている、切除範囲が急に終わる、といったデザインでは、皮膚に無理な力が集中しやすくなります。その結果、縫合時に皮膚が余り、ドッグイヤーができやすくなります。
綺麗な紡錘形(ラグビーボールのような形)をイメージしたデザインで設定することでドッグイヤーを予防できます。
医師のデザイン力や縫合技術の不足
同じ患者様でも、医師によってドッグイヤーの発生率は大きく異なります。理由は、眉下切開は単純に皮膚を切るだけではないからです。
術前には、たるみ量、皮膚や脂肪、筋肉などの厚み、左右差、眉毛の位置などまでも考慮したデザインが必要になります。さらに手術中も、張力の逃がし方、深部組織の処理、真皮縫合、表皮縫合などを丁寧に行わなければ、皮膚に不要なテンションがかかり、ドッグイヤーの原因となります。つまり、ドッグイヤーは患者様の体質だけでなく、医師の経験や技術によっても大きく左右される合併症の一つといえます。
また、ドッグイヤーは縫合後にも修正することができます。完成後に一部、耳のような切れ端が余ってしまった場合には該当部分を切除して新たに縫合することで、一時的に傷は大きくなりますが仕上がりを修正するというテクニックがあります。必ず、技量のある先生を見極めて切開系の手術に臨むようにしましょう。
3. ドッグイヤーは時間とともに自然に治る?

軽度なものであれば、術後3〜6ヶ月かけて皮膚が馴染み、目立たなくなることがある
術後すぐに見られるドッグイヤーの多くは、必ずしも修正が必要というわけではありません。
術後は、腫れ、むくみ、炎症、傷の硬さが加わるため、一時的に盛り上がって見えることがあります。皮膚は時間をかけて柔らかくなり、傷の収縮も落ち着くため、軽度のドッグイヤーであれば、術後3〜6か月ほどで自然に平らになっていくケースは少なくありません。
そのため、多くの美容外科では、術後半年程度は経過観察を行うことが一般的です。
半年経過してもハッキリと盛り上がっている場合は、自然治癒は難しい
一方で、術後半年以上経過しても、明らかな盛り上がり、皮膚の余り、横から見ても分かる膨らみが残っている場合には、自然改善はあまり期待できません。
このようなケースでは、皮膚そのものが余っているため、マッサージなどだけでは改善することは困難です。見た目が気になる場合には、修正手術を検討するタイミングになります。
4. できてしまったドッグイヤーを綺麗に直す修正手術

盛り上がっている部分の皮膚を小さく追加切除し、平らに縫い直す(小手術)
ドッグイヤー修正は、比較的小規模な手術で改善できることがほとんどです。
局所麻酔を行い、盛り上がった皮膚のみを数ミリ〜1cm程度追加で切除します。その後、傷の方向や張力を調整しながら再縫合することで、皮膚の余りを解消し、滑らかなラインへ整えていきます。
初回手術よりも範囲が小さいため、体への負担は比較的少なく、短時間で終了するケースがほとんどです。
修正手術のダウンタイムと傷跡の経過
修正手術後も、通常の眉下切開と同様に、腫れ、赤み、軽い内出血がみられることがあります。しかし範囲が小さいため、初回手術よりダウンタイムは軽いことが多いでしょう。
抜糸は通常1週間前後で行い、赤みは数週間から数か月かけて徐々に落ち着いていきます。修正後も傷は成熟するまで時間が必要なため、完成までは3〜6か月程度を目安に経過をみることが大切です。
他院で受けた眉下切開の傷跡でお困りの方へ
ネビュラクリニックでは、他院で施術を受けた方のドッグイヤー・傷跡・左右差の診察と修正のご相談も承っています。
5. ドッグイヤーを作らないネビュラクリニックの眉下切開

美容外科医による、皮膚の余りを正確に計算した緩やかな切除デザイン
ドッグイヤーを完全にゼロにすることは医学的に保証できません。しかし、そのリスクを最小限に抑えるためには、術前のデザインが極めて重要です。
ネビュラクリニックでは、患者様一人ひとりの皮膚の厚み、たるみ量、左右差、眉毛の形、目の開きまで細かく評価したうえで、必要以上に皮膚を切除しない自然なデザインを心掛けています。また、切開線の端は皮膚に急激な張力が集中しないよう、緩やかなカーブを意識して設計し、ドッグイヤーが生じにくいラインを目指しています。
毛包斜切断法と緻密な縫合技術による、傷跡が目立たない美しい仕上がり
眉下切開では、たるみを改善するだけでなく、「傷跡をいかに目立たせないか」が非常に重要です。
ネビュラクリニックでは、眉毛の毛包への影響をできる限り抑える毛包斜切断法を採用し、術後に眉毛が不自然に薄く見えたり、傷が目立ったりしにくいよう配慮しています。特に都築医師は、眉毛の中に切り込むような極限まで傷跡が目立ちにくくなるような工夫を施術に取り入れています。一時的に毛が脱落しても、傷跡の中から新しい眉毛が生えてくるため、近距離でみないと傷跡がほとんどわからないレベルを実現できます。
さらに、真皮層で張力を分散させる緻密な縫合を行うことで、皮膚表面への負担を軽減し、傷跡が細く自然に落ち着く仕上がりを目指しています。
術後の定期診察では傷の成熟過程も丁寧に確認し、万が一気になる変化があった場合にも、適切な時期に最善の対応をご提案いたします。施術の詳細・料金・ダウンタイムは眉下リフトの施術ページをご覧ください。眉下切開後の「怒った目」についてはこちらの記事でも解説しています。
6. まとめ

眉下切開後に傷跡の端がポッコリと盛り上がる「ドッグイヤー」は、皮膚切除量や切開デザイン、縫合方法などが関係して生じることのある現象です。
軽度であれば術後3〜6か月程度で自然に目立たなくなるケースも多く、慌てて修正する必要はありません。しかし、半年以上経過しても明らかな盛り上がりが残る場合は、自然改善は難しく、小さな修正手術によって改善が期待できます。
ドッグイヤーを防ぐためには、単に余分な皮膚を切除するだけでなく、将来的な皮膚の動きや張力まで考慮したデザインと、形成外科的な縫合技術が重要です。
眉下切開をご検討中の方、あるいは術後の傷跡に不安を感じている方は、修正手術の経験が豊富な美容外科へ相談し、ご自身の状態に合った治療方針について診察を受けることをおすすめします。
眉下切開のドッグイヤーに関するよくある質問
Q. 眉下切開のドッグイヤーは自然に治りますか?
A. 軽度であれば、術後3〜6か月ほどかけて腫れや傷の硬さが落ち着き、皮膚がなじんで目立たなくなるケースは少なくありません。多くの美容外科では術後半年程度は経過観察を行います。半年以上経っても明らかな盛り上がりが残る場合は、自然改善は難しく修正手術の検討時期になります。
Q. ドッグイヤーの修正手術はどのくらい大がかりですか?
A. 局所麻酔で盛り上がった皮膚を数ミリ〜1cm程度追加切除し、張力を調整しながら縫い直す小手術がほとんどです。初回手術より範囲が小さいため、体への負担やダウンタイムは比較的軽いことが多く、短時間で終了するケースがほとんどです。
Q. 修正手術の傷跡は目立ちますか?
A. 抜糸は通常1週間前後で、赤みは数週間から数か月かけて落ち着いていきます。傷が成熟するまでには3〜6か月程度を目安に経過をみることが大切です。眉毛の中に沿った切開であれば、時間とともに近距離で見ないと分かりにくいレベルを目指せます。
Q. 他院で受けた眉下切開のドッグイヤーも修正できますか?
A. はい、ご相談いただけます。ネビュラクリニックでは他院修正外来で、他院で受けた眉下切開の傷跡や左右差の診察・修正を行っています。術後の経過や手術内容が分かる資料があればご持参ください。
眉下切開・傷跡修正のご相談はネビュラクリニックへ
ネビュラクリニックは全国8院で眉下切開(眉下リフト)のカウンセリングを行っています。「傷の端の膨らみが治るのか不安」「他院で受けた眉下切開を修正したい」という方も、まずはお気軽にご相談ください。カウンセリングは無料です(診療の流れはこちら)。
※眉下切開(眉下リフト)は自由診療です。料金・リスク・副作用(腫れ・内出血・痛み・傷跡・左右差・ドッグイヤー・眉毛の一時的な脱毛など)の詳細は施術ページをご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状については医師の診察を受けてください。
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都築 諒
Ryo Tsuduki
経歴
愛知県立岡崎高等学校 卒業
山梨大学医学部医学科 卒業
日本赤十字社医療センター 消化器外科
相模原赤十字病院 消化器外科
大手美容外科 技術認定医
愛知春日井美容外科ネビュラクリニック 院長
学会発表
胆管癌の化学療法中に発症したニューモシスチス肺炎の1例
(第373回日本消化器病学会 2023.2)
○都築諒1)、井上薫1)、福田麟太郎1)、伊藤由紀子1)、坂本慶太2)、北原愛弓1)、髙橋健太郎1)、中田史子1)、鈴木裕史1)、山本信三1)、内野康志1)、谷口博順1)、出雲雄大2)、吉田英雄1)
1)日本赤十字社医療センター 消化器内科 2)同 呼吸器内科
資格・研修
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会 修了
ジュビダームビスタ®︎ハイラクロス+バイクロス認定資格医
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